IT業界では様々なエンジニアが活躍しており、類似の名前の職種も多い。システム運用とシステム保守のエンジニアもそのひとつである。
システム運用とシステム保守のエンジニアは、名前が似ているほか、携わる分野も類似しているが、仕事内容は異なっている。このことをしっかりと理解している職場に勤めなければ、満足に仕事をこなすことができないこともあるので注意が必要である。

システム運用とシステム保守、どちらのエンジニアもサーバーやネットワークといったシステムの基盤にかかわることは同じである。
その中でもシステム運用は、システムを正常に稼働させることが仕事である。企業における日常の業務はシステムが正常に稼働することで成り立っているが、これを支える仕事がシステム運用のエンジニアの仕事だ。マニュアルに沿って、システムに異常が生じていないかを監視することが主な仕事といえるだろう。システム稼働状況を確認するほか、データのバックアップを取って管理し、不正アクセスやウイルスがトラブルを起こしていないかを監視する。業界における需要も高く、いかに運用業務の役割や仕事内容を把握し、現場で即戦力として活躍できるかが鍵となり、先々フリーランスに転身する場合も引く手あまたのスキルだと言えるだろう。

これに対してシステム保守のエンジニアの仕事は、トラブルの対応をすること、そしてシステムの変更である。システム運用が発見したトラブルを引き継いで解決と原因究明をすることをはじめ、システムがより効率的に稼働するようにアップデートしたり、インフラ全体のメンテナンスをしたりする
企業によっては、この2つの作業を同時に任せることもあるが、トラブル対応をしている間に、日常の監視業務がおろそかになってしまう可能性がある。エンジニアの負担ばかりが増えるので、2つの業務を分けている企業に就職することが望ましい。